試合の概要
前節、レッドカードで10人になりながらも2-1でなんとか勝ちきったチェルシー。今回の試合では、まだ慣れていないように見られる4-3-3で入ったチェルシー。サウサンプトンのプレスに苦戦するも前半23分スターリングの得点で先制。しかし、直後の28分にコーナーキックの流れからサウサンプトンのラヴィアにこぼれ球からボレーを沈められ同点に。前半アディショナルタイムにアームストロングに決められ前半を1-2で折り返す。後半、ロフタスチークに変えてコバチッチを投入し、ボール循環がうまくいくように。しかし、サウサンプトンが1点を守りきり、1-2 サウサンプトンの勝利で試合終了。
両監督コメント
トーマス・トゥヘル(チェルシー監督)
今の私たちには、こうしたアウェーの試合に勝つだけのタフさがない。リーズでも同じようなことがあった。リーズでは、最初の25分間で得点を挙げられなかったことが問題だと考えていたのだが、2失点してバランスを崩し、答えを見つけることができなかった。今日は得点し、すべてがうまくいったが、またセットプレーが1つ、また守備がずさんで、バランスを崩してしまった。私たちは反応できなかった。後半の立ち上がりに3失点目を喫しなかったのはラッキーだったし、チームとして対応するタフさが足りなかった。
トゥヘルは、どうすれば2失点を避けられたかを考えた。純粋なメンタリティ、守備のメンタリティでそれを阻止し、相手に優劣をつけることなく、ただチームとしてタフになることだ。データや体勢で証明することはできないので、普段はあまり話したくないのですが、こういうことなんです。2点ともソフトゴールで、プレミアリーグの試合に勝ちたいのなら、あってはならないことだ。もっとタフでなければならない。
昨シーズンのユヴェントスを思い出すよ。スタンフォード・ブリッジで素晴らしい試合をしたのに、その後チルウェルが8ヶ月、カンテが8週間も休んでしまった。今季のトッテナム戦もそうだった。素晴らしいパフォーマンスを見せたのに、その後、主力選手が最低でも6週間はお別れ、そしてレッドカード、ルーベンロフタスチークが負傷離脱、リースジェイムズが病気で離脱と、次々と主力選手が離脱する。キープレーヤーが次から次へと出てくるのです。しかし、もっと重要なのは、これらのキープレーヤーが欠けた場合、我々は別のメンタリティーを示す必要があるということだ。リーズとサウサンプトンに勝つだけでは今のところ不十分なんだ。まあまあの出来で、大失敗ではなかったが、まあまあでは決して満足できない。言い訳と説明の境界線はとても薄いんだ。
私はこのまま進みたくないし、誰かに反論の機会を与えることもしたくない。移籍市場の終了は、その一助となるだろう。そして、僕自身も含めて全員が、もっともっとレベルアップしていかなければならない。まあまあの出来で、大失敗ではなかったが、まあまあでは決して満足できない。
https://www.chelseafc.com/en/news/article/tuchel-its-too-easy-to-push-us-off-track
ラルフ・ハーゼンヒュットル(サウサンプトン監督)
私がここに来てから、チェルシーに初勝利を収めました。勝ったからだけでなく、最後の雰囲気のせいで強烈だった!ファンにとっても強烈だったし、外から指導するスタッフにとっても強烈だった。危険な状況に対しては、すべて形を変えなければならなかった。最終的に、チームは素晴らしい回復力を見せ、今日は何かを得るに値しました。最後の数分間はエネルギーを感じることができたし、私たちがたくさん投資したからこそ、彼らが支えてくれたのだ。
https://www.southamptonfc.com/news/2022-08-30/reaction-ralph-hasenhuttl-southampton-fc-chelsea-premier-league-2022-23
感想
サウサンプトンもそこまで調子良さそうに見えない中での試合でしたが、負けてしまったことは残念でした。最近の失点の傾向は避けられる失点が多いということです。うまく崩されたとかゴラッソとかではなく、少し詰めるのが遅いとか、セットプレーでのマークを外してしまったとか。こういうことに関しては、仕組みというより個人的な側面が多いような気もします。また、この試合ではチェルシーもサウサンプトンもDFからFWまでがすごく間延びしていた印象がありました。両チームの違いはロングボールをけるときにチェルシーは人、サウサンプトンは裏のスペースをターゲットにしていたことだと思います。そのことによって、サウサンプトンが回収する場面とチェルシーDFが弾き返す場面が多く見られたんだと思います。
後半の交代でブロヤを使ったのですが、彼にはスタメンで出てほしいと思わせるプレーを見せてくれました。プリシッチに関しては申し訳ないですが、試合に出るようなクオリティには見えませんでした。チルウェルに関しては、90分を使って違いを生み出せる選手なので、早く90分プレーできるようになってほしいです。
サウサンプトンの選手だと、カイルウォーカーピーターズとアダムアームストロングがいい動きを見せていました。前者は右から内外に侵入してチャンスをクリエイトしていたし、後者は得点したのはもちろん、カウンター局面とプレスの局面で相手の嫌なところに走れていたと思います。
あとは、マウントについて批判が出たりするのを見ると悲しくなります。CLを制覇したのはハヴァーツとマウントのゴールなわけですが、この二人は割とポジションがかぶっているような気がします。今回の試合を見た人なら、ハヴァーツがサイドに流れすぎていることは一目瞭然でした。なので、マウントやスターリング、ツィエクがフリーでボールを持ってルックアップした時に中央に人がいない事がほとんどでした。中央でのCBとの駆け引きがない分DFラインは下がりません。なので、先ほど挙げた2列目の3人にスペースが生まれず自由にプレーできていません。マウントをはじめチェルシーに今いる2列目の選手はジルーのような9番がいるとより輝く選手だと思うので、ポストができてCBの駆け引きを頻繁にしてくれる選手…ハーランドとジェズスやないかい!ってなりました。笑
ツィエクはとてもいい印象を受けました。裏にも抜けることができるし、ボールを持って仕掛けることもできる。ボールを持ちたがって低い位置まで降りてきちゃうことはあるんですが、いい選手だと改めて思いました。ツィエクにもやっぱり9番タイプがほしいですね。あれだけオンザボールでの配球の質が高い選手なので、9番がいればアシストも期待できますよね。
ククレジャに関して言うと、サイドライン際に立ちすぎですね。プレスをはめてくださいっていっているようなものです。ククレジャのいいところは、カウンター時のスプリント力やボールを運ぶ能力、縦パスを通す能力だと思うので、ビルドアップ時は絞らせて3バック化するか、偽サイドバックをさせたほうが活きるような気がします。
マン・オブ・ザ・マッチ
どちらのチームもさほど良くなかったので今回はお休み。
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